教育コラム003話:それはだれの「課題」ですか?
仕事柄、特に自然体験・体験活動のキャンプのお仕事が多いため、今日はそこで出会った子供たちのようすについて書いていきたいと思います。
■現場で出会う子供たち
キャンプでは、基本的に保護者は参加せず、子供たちだけが参加します。
子供たちは子供たち同士でグループを組み、たいていはそのグループに1~2名程度の大学生スタッフがつきます。
外でアクティビティーをしたり、キャンプファイヤーをしたり、協力してご飯をつくったり、一緒にお風呂にはいったり、ご飯を食べたり。
いろんな行動をグループ単位でしていきます。
そんな中で、困っているようすの子供をよく見かけます。
文字どおり、何か困ったことがあれば困った顔をします。
自分で言い出せる子どももいますが、言えない子はリーダーに訊ねられます。
「どうしたの?」、「何があったの?」
そうやって聞くと、
・何があったかを教えてくれます。
・何に困っているかも聞けば教えてくれます。
例えば、
ケンカをしたお友達がいたとします。
どういう風にケンカが始まり、
何故ケンカに発展したのかということは教えてくれます。
高い岸壁を前に、尻餅をついた子どもは教えてくれます。
手が痛い、昔ケガをしたところが痛む等。
忘れ物をした子どもが言います。
車で数十キロ離れた場所に「靴下を忘れた。」って。
でも、ある言葉を発した途端、固まってしまいます。
「それで、どうしたいの?」
■あとは大人がなんとかしてくれる。
いつもならこれ以上、言葉を発する必要がないのだと思います。
「自分が何に困っているか」を説明すれば、それで十分で、
「あとは大人がなんとかしてくれる。」
そう思っているからこそだろうなーと思います。
もちろん、子供たちができることは限られているため、大人のサポートは不可欠です。子供たちだけですべてを解決することは難しいでしょう。
「どうしたいの?」という質問の答えとして返ってくるものは、
「子供たちの意志」です。
子供たちだけで解決はしなくてもいい。
でも、自分はそんな状況の中でどうしたいと思っているのか。
その意志を確認することは、とても大事なプロセスです。
なぜなら、子供たちが直面している事柄は「子供たち自身の課題」であり、
その当事者は子供たち自身であるべきです。
自分が当事者であることを自覚し、
自分事として物事をとらえる習慣をもたなければ、
他責・人まかせな人生を歩むことになります。
あなたの目の前の課題は、誰の課題ですか?
「課題の当事者」に主導権を返してあげていますか?
(くんちゃん)
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