子育てコラム018話:不便益を創造する
今日は、「不便益」の創造というテーマです。
ぶれひゅーキャンプでは、主に大学生が企画づくりをしています。
企画をつくる際、子どもたちが「楽しめる」ということはもちろん考えますが、単に楽しいだけでは、大阪にも某大手テーマパークがあります。そっちにいくほうがきっと楽しい。
「楽しい」だけではない要素こそ私たちが提供できる価値だと考えています。
その一つが、「不便益」だと考えています。
よく考えてみると、キャンプってなんだか変です。これだけ便利になった世の中にわざわざ電波もなければ、コンビニやスーパーも少ないところで、建物に泊まらず、テント(布)の中にはいって泊まる。
コンロを使えばいいところ、わざわざ薪を買って、枝を集めて、煙にゴホゴホなりながら火を起こす。
自転車のキャンプでは、「google map」があるのに、わざわざ「紙の地図」が渡されます。
わざわざ不便なところで不便なことをする。
そうすることで、便利なときには生まれない、「助け合い」や「協力」が生まれます。
そうやって、関わりあうことによって人との関係性が生まれ、関わりあうことによって集団の中での自分の役割を見つけることにつながります。自分の役割を見つかると、集団に貢献できるようになります。
貢献ができるようになると、知らない人ばかりで居心地が悪かった集合時の朝がウソかのように、「心地よさ」に変わっていきます。
これこそ、不便が生んだ「コミュニケーション」であり、キャンプをつくる大学生たちには、いかにこの不便益を創造するかに目を向けるよう、伝えています。
彼らがつくっているのは、ゲームのルールでもなければ、世の中にないオリジナルゲームでもなければ、企画書という書面でもない。
ちょっとした不便をつくることで生まれるコミュニケーションのきっかけであり、もうちょっといえば空間づくりです。
そのことを共有しながらつくりあげる現場はきっと「やさしい」。
「子どもたちの背中を押す場」だからこそ、こうした小さなところ積み重ねを大事にしています。
ぶれひゅーのキャンプ事業
1995年の阪神・淡路大震災をきっかけにスタートした子どもキャンプの事業、まもなく30年に近づこうとしています。
当時と変わらず、大学生が中心となって運営をしています。
キャンプの企画から集客、そして当日の運営までの一連の流れを大学生ボランティアが運営しています。
ご参加いただく方々からは、
・「こんなにたくさん引率してくださるんですね」という声もあれば、
・「大人の方はいらっしゃらないんですか?」という声もいただきます。
「大人だから責任がとれて、大学生だから責任がとれない」でもなければ、
「有償だから責任がとれて、無償だから責任がとれない」ってことでもない。
大学生だろうと、無償であろうと、社会に対して価値を発揮したり、責任を果たしたりできる人材を送り出していくことも、私たちの大事なミッションだと考えています。
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【11/25~26・1泊2日】甲山逃走キャンプ2023¥22,000
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